賃貸物件の漏水トラブル!原状回復リフォームのポイントと費用の目安とは?
賃貸物件での漏水トラブルは、入居者・オーナー双方にとって大きな問題です。被害が拡大する前に、適切な対処と原状回復リフォームが求められます。この記事では、漏水トラブルの原因、対処法、原状回復リフォームのポイント、そして費用の目安について詳しく解説します。
目次
漏水トラブルの主な原因
賃貸物件での漏水トラブルは、以下のような原因で発生することが多いです。
- 配管の老朽化:経年劣化により、配管に亀裂や穴が生じ、水漏れが発生します。
- 設備の不具合:給湯器や洗濯機の接続部など、設備の不具合から漏水が起こることがあります。
- 外部からの浸水:大雨や台風などの自然災害により、外部から水が侵入するケースもあります。
漏水トラブル発生時の対処法

漏水は突然発生することが多く、迅速な対応が被害拡大を防ぐカギとなります。以下に、漏水発見から原状回復までの対応フローを詳しくご紹介します。
1. 水の供給を止める
まず最優先で行うべきなのが、止水です。水が出続けている状態では、被害が広がる一方です。自分でできる場合は、以下の止水方法を試してください。
- キッチンや洗面所:蛇口下にある個別の止水栓を閉める
- トイレ:タンク横の止水栓を回す
- 全体の漏水:建物の元栓(屋外のメーターボックス内など)を閉める
マンションなどで共有部の設備が関係している場合は、管理会社や管理人に連絡して対応してもらいましょう。
2. 感電や火災リスクの回避
漏水によって電気機器やコンセントまわりが濡れている場合は、感電やショートの危険性があります。
- 漏水が電気設備に及んでいる場合は、ブレーカーを落とす
- 水が触れた電化製品には触らず、乾くまで使用しない
- コンセント周辺の漏水は、絶対に自分で触らない
安全を最優先し、不安がある場合は電気業者にも相談しましょう。
3. 管理会社・大家に連絡する
水を止めたら、次に行うのは管理会社や大家さんへの報告です。
- 漏水の発生場所と状況を正確に伝える
- 連絡がつかない場合でも、記録を残しておく(日時・通話履歴・メール内容など)
原状回復や費用負担の判断は、オーナー側が行うため、早めの連絡が重要です。
4. 被害状況を記録する
保険対応や費用負担の証拠として、現場の状況を写真や動画で記録しておくことは非常に有効です。
- 水が染み出ている場所のアップと引きの写真を撮る
- 家財が濡れた場合、その状況も複数角度から撮影
- 可能であれば、時系列で撮影しておく
この記録が後のトラブル回避につながります。
5. 被害の拡大を防ぐ応急処置
管理会社や業者が来るまでの間、できる範囲での応急処置も大切です。
- 濡れた家具や家電を水から遠ざける
- バケツや雑巾、新聞紙などで水を吸収する
- 漏れてくる場所の下にタオルやレジャーシートを敷く
応急処置で被害を最小限に抑え、復旧作業をスムーズにしましょう。
6. 専門業者への依頼
原因が不明な場合や、建物構造に関わる部分が漏水している場合は、速やかに専門業者へ連絡しましょう。
配管、防水、電気工事など、対応分野によって適した業者が異なるため、管理会社の紹介やネットの口コミで信頼できる業者を探すのがポイントです。
7. 火災保険・家財保険の確認
賃貸契約時に加入していることの多い火災保険や家財保険には、漏水被害が補償対象に含まれている場合があります。
- 保険証券や契約内容を確認する
- 保険会社に連絡し、補償範囲を確認する
- 写真記録などの証拠を提出する
加入者が費用負担しなくて済むケースも多く、確認は早めに行いましょう。
このように、漏水トラブル時には段階ごとの冷静な対応が重要です。慌てずに一つずつ対応していくことで、被害を最小限に抑えることが可能になります。
原状回復リフォームのポイント
漏水トラブル後の原状回復リフォームでは、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- 被害範囲の正確な把握:目に見える被害だけでなく、壁内部や床下などの見えない部分も確認します。
- 適切な材料の選定:防水性や耐久性に優れた材料を選ぶことで、再発防止につながります。
- 信頼できる業者の選定:実績や評判を確認し、信頼できる業者に依頼することが大切です。
原状回復リフォームの費用の目安
原状回復リフォームの費用は、被害の程度や工事内容によって異なります。以下に一般的な費用の目安を示します。
工事内容 | 費用の目安 |
---|---|
壁紙の張り替え | 1,200~2,000円/㎡ |
フローリングの張り替え | 8,000~15,000円/㎡ |
天井の補修 | 10,000~30,000円/箇所 |
水回り設備の交換 | 50,000~200,000円/箇所 |
※上記はあくまで目安であり、実際の費用は現地調査や見積もりによって異なります。
費用負担の考え方
漏水トラブルにおける原状回復費用の負担は、原因や契約内容によって異なります。
- 入居者の過失による場合:入居者が費用を負担することが一般的です。
- 設備の老朽化などオーナーの責任による場合:オーナーが費用を負担するケースが多いです。
- 自然災害など不可抗力の場合:保険の適用や双方の協議によって負担が決まります。
保険の活用

漏水トラブルによる被害には、火災保険や家財保険が適用されることがあります。契約内容を確認し、適切に保険を活用することで、費用負担を軽減できる可能性があります。
まとめ
賃貸物件での漏水トラブルは、迅速かつ適切な対応が求められます。被害の拡大を防ぎ、原状回復リフォームを円滑に進めるためには、原因の特定、信頼できる業者の選定、そして費用負担の明確化が重要です。万が一のトラブルに備え、日頃からの点検や保険の確認を怠らないようにしましょう。
よくある質問(FAQ)
Q: 漏水トラブルの際、まず何をすべきですか?
A: まずは止水栓を閉めて水の供給を止め、管理会社やオーナーに連絡し、状況を報告してください。
Q: 原状回復リフォームの費用は誰が負担するのですか?
A: 原因によって異なります。入居者の過失による場合は入居者負担、設備の老朽化などオーナーの責任による場合はオーナー負担となることが一般的です。
Q: 保険は適用されますか?
A: 火災保険や家財保険が適用される場合があります。契約内容を確認し、保険会社に相談してください。