工務店にどう伝える?建築中に漏水を見つけたときの正しい対応と注意点
建築中の住宅で漏水を見つけたら、焦らないことが肝心です。迅速かつ正しい手順で工務店へ報告すれば、被害を小さく、防ぐべきことも明確になります。この記事では、漏水発覚から修復までのステップと、伝え方のポイントをわかりやすく整理しました。
目次
1. 漏水に気付いたら最初にするべき“応急処置”
漏水を見つけたら、まず水が広がらないように止水栓を閉めるのが最優先です。止水栓は屋内の水道付近や玄関横、あるいはメーターボックスの中にあります。閉め方は軸を右(時計回り)に回すだけ。止まらない場合は、水をくむためのバケツやタオルで水が部材に浸透しないようカバーしましょう。
2. 状況の記録と初期確認
応急処置が済んだら、以下のポイントを確認・記録してください:
- 漏水箇所の特定:床下、壁際、天井など、どこから漏れているか。
- 水量の目安:水滴程度か、水たまりになるほどか。
- 使用中の状況:建築機器や配管など、どの工程中の箇所か。
水道メーターがすべての蛇口を閉めた後も回っている場合は、漏水の可能性が高くなります。
3. 工務店への報告方法と伝えるべき内容
建築中の現場では、情報が曖昧だと対応が後手になります。以下の要点を含めて、漏水を報告するとスムーズです:
伝えるべき項目 | 内容の例 |
---|---|
発覚日時 | 2025年6月30日 午前10時頃 |
場所 | 1F洗面所配管付近の床下 |
水の量・頻度 | 床に水溜まりができるほど毎分数滴 |
応急処置済みか | 止水栓を閉じ、タオルで受け止め済 |
現場施工状況 | 配水管設置後・モルタル前など |
メールやチャットの場合も、上記を箇条書きにすると、迅速に現場対応してもらいやすくなります。
4. 工務店に確認すべき「対応スケジュール」

漏水は早期発見が被害を抑える決め手です。以下のスケジュールで確認しましょう:
- 緊急対応の有無:24時間連絡可能か?即日対応できるか。
- いつ現地確認するか:1〜2日以内の訪問が理想。
- 修理内容と費用の見積もり:原因特定→工法提案→費用提示。
5. 信頼できる修理体制かどうかのチェック
漏水の修理は、表面的な補修だけでは再発のリスクがあります。だからこそ、「どの業者に任せるか」は非常に重要です。以下のポイントを参考に、工務店や協力業者の修理体制が本当に信頼できるかをしっかり見極めましょう。
5-1. 水回りに詳しい「有資格者」が在籍しているか
水道工事や配管の施工には、専門的な知識と資格が必要です。信頼できる修理体制かどうかを判断するには、以下のような有資格者が関わっているかを確認しましょう:
- 給水装置工事主任技術者
- 排水設備工事責任技術者
- 建築士(設計図面からの配管確認が可能)
特に漏水の原因が建物構造や設備の複雑な部分にある場合、これらの専門家のチェックを受けることは不可欠です。
5-2. 過去の修理実績があるか、事例を確認できるか
「過去に似たような漏水トラブルをどれだけ解決してきたか」は、業者選びの重要なポイントです。可能であれば以下を確認してください:
- 施工事例の写真付きレポートや紹介ページがある
- お客様の声や評価(クチコミ)が信頼できる
- 見学や現場同行の相談に応じてくれる
口頭だけの「経験があります」ではなく、具体的な対応例や写真での証拠があると、より安心して任せられます。
5-3. 緊急対応力とフォロー体制
漏水は緊急性が高いため、工務店や業者がどれだけ迅速に動ける体制かも重要です。以下のような対応力を備えているか確認しましょう:
- 緊急連絡先や休日対応の体制があるか
- 依頼後24時間以内に現場確認・応急処置が可能か
- 修理後の再点検やアフターサービスの内容
工事後に「また水が漏れてきた…」というトラブルが発生した場合、誠実に再対応してくれるかどうかも見極めるポイントです。
5-4. 保証制度と書面での説明が明確か
修理後に再発する可能性もゼロではありません。そのため、以下のような保証制度があるかをチェックしてください:
- 修理箇所に対する1年〜5年の保証期間
- 施工内容・使用部材・保証範囲が書面で提示される
- 口約束でなく、契約書や修理報告書を発行してくれる
修理が完了しても、記録や説明が曖昧だと後々のトラブルに発展します。必ず書面でのやりとりを求めましょう。
5-5. 相見積もりで比較することも大切
1社の意見だけで判断せず、できれば2〜3社に見積もりを取り、次の点で比較することをおすすめします:
- 費用の妥当性(高すぎないか、逆に極端に安すぎないか)
- 使用する材料や工法の違い
- 対応スピードと連絡の丁寧さ
「価格だけ」で決めるのではなく、「信頼・技術・保証」をトータルで比較することで、後悔のない選択ができます。
6. 工事後の確認と記録保存

修理が終わったら、以下を確認します:
- 漏水原因に対してどのような工法を採用したか。
- 試験・テストの実施有無(水圧試験など)。
- 保証期間や再発時の対応内容。
- 写真・報告書など、工務店からもらう記録。
7. 水道代や後々の補償について知っておくこと
宅地内の配管での漏水は、基本的に施主負担です。ただし、漏水が工務店の施工ミスによる場合は、補償の対象になることがあります。また、水道代の減免申請を行う場合には、指定工事業者による修理証明書が必要です。
まとめ
漏水発見→止水→位置・量・状況の記録→工務店へ正確に報告→迅速な対応依頼→修理後の確認と保証…この流れを押さえることで、工事中の漏水も大きなトラブルを防いで乗り越えられます。施工会社との信頼関係も深まり、安心して完成まで迎えられるでしょう。
FAQ
Q. 工務店の指定工事業者じゃないとダメ?
A. 水道局の減免対象になるには指定業者による修理証明が必要です。
Q. 自分でパッキン交換などの応急修理をしても大丈夫?
A. 応急処置としては問題ありませんが、必ず専門業者による点検を依頼しましょう。
Q. 工事費用が相場より高いと感じたら?
A. 複数の見積もりを比較し、作業内容と保証を確認することが重要です。