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マンションで漏水が発生したときの対応手順|上階・下階との関係と業者の役割

マンションで漏水が起きると、どの階でも被害やトラブルが心配ですね。適切な対応を知っておけば、被害を抑え、関係者間の誤解も避けられます。この記事では、発見時から復旧までの手順、上階・下階それぞれの立場ごとの注意点、そして業者の関わり方をわかりやすくまとめました。

1. 漏水発見時の初動:被害拡大を防ぐ応急措置

まずは自分の部屋、または被害がある部屋の止水栓・元栓を閉め、水滴をバケツやタオルで受け止めます。特に電気機器の近くならコンセントからも電源を切り、二次被害を防ぎましょう。その後、状況を写真や動画で記録しておくと、管理会社・業者対応や保険申請時に役立ちます。

2. 誰に連絡すべき?管理会社・管理組合・上階・下階との連携

マンションで漏水が発生した際、真っ先に「誰に、どう連絡すればよいか」が分からず戸惑う方も多いのではないでしょうか。個人間でのやりとりに頼りすぎると、後々トラブルに発展する可能性もあるため、正しい手順で関係者と連携を取ることが重要です。

2-1. 最優先で管理会社または管理組合へ連絡

漏水を発見した場合、最初にすべきことは「管理会社」または「管理組合(理事会)」への連絡です。管理会社が存在する場合は、24時間緊急対応の窓口があることも多く、速やかに専門業者の手配や原因調査を進めてくれます。

  • 緊急連絡先は日頃から冷蔵庫や玄関付近にメモしておくと安心
  • 時間帯により連絡先が異なる場合もあるため注意
  • 管理組合しか存在しない小規模マンションでは、理事長または理事宛に連絡

2-2. 上階または下階の住人へ直接連絡すべき?

漏水が「上階からかもしれない」「下階に水が垂れている」と思ったとき、直接訪問して事情を伝えたくなるものです。ただし、感情的なやりとりや誤解を避けるためにも、まずは管理会社に状況を報告し、第三者を介して調整してもらうことが推奨されます。

管理会社経由で連絡を入れてもらうことで、相手も冷静に対応しやすくなり、トラブルを未然に防げます。

どうしても直接話さなければならない場合は、次の点に注意しましょう:

  • できるだけ冷静なトーンで要点を簡潔に伝える
  • 「責任追及」ではなく「状況確認」のスタンスを忘れずに
  • 管理会社へも同時並行で報告する

2-3. 漏水の位置によって連絡先も変わる可能性がある

マンションの漏水には、「共用部分」「専有部分」「戸境部(境界)」といった分類があり、それによって対応窓口や修理責任が異なります。

漏水箇所連絡先責任の所在
共用配管・天井裏・外壁管理会社/管理組合管理組合
居室内の配管や給排水設備居住者→管理会社へ報告専有者(個人)
境界部(例:床下の配管)管理会社を通じて調査状況によって判断(双方協議)

2-4. 複数関係者との情報共有が重要

漏水対応では、上階・下階・管理会社・管理組合・業者など、関係者が多くなりがちです。そのため、情報が錯綜しないよう、なるべく一元化した連絡経路を作っておくとスムーズです。

管理会社が中心となって各関係者と調整してくれるケースが多いため、報告内容や写真・動画などの記録は、管理会社にも共有するようにしましょう。

また、次のような点も意識しておくと、後のやり取りがスムーズです:

調査や修理が完了するまで、定期的に連絡を取り合う

いつ・誰に・どのように連絡したかを記録しておく(メール保存・メモ)

口頭だけでなく、なるべくメールやLINEでやり取りを残す

3. 上階に住む人が気をつけるべきこと

自分の部屋が漏水の疑いがある場合は、すぐに水の使用を控え、止水栓を閉めて協力的に調査を受ける姿勢が大切です。その後、管理会社が手配した業者による調査に立ち会い、結果に応じて責任範囲に応じた修理対応を進めましょう。

4. 漏水調査と修理の流れ:専門業者の関与

管理会社または指定業者が調査を開始。音響測定や赤外線、開口検査などで漏水箇所を特定します。原因が専有部なら住人、共用部なら管理組合の責任で修理が進みます。

5. 下階に被害が出た場合の対応と補償方式

下階に水が漏れたとき、住人はまず「水道メーターの確認」「管理会社への連絡」「防水処置」「被害箇所の記録」を行います。そして、専有部が原因なら住人負担、共用部なら管理組合負担となります。

原因箇所費用負担主な補償・保険適用
専有部分(水道・配管)住人自己負担個人賠償・火災保険など
共用部分(配管・設備)管理組合負担マンション保険

6. 補償・保険手続きと隣人トラブル回避の注意点

個人賠償や水漏れ補償付き保険は、下階の修理費や家財の被害に対応できます。漏水が長期化すれば水道代の減額対象にもなるので、水道局へ申請を検討しましょう。

また、下階住人へのお詫びも大切です。止水後すぐに連絡し、修理計画を説明。修理後に改めて謝罪し、お詫び品を持参すると関係改善に役立ちます(相場3,000~5,000円程度)。

まとめ

マンションで漏水が起きたら、まずは応急的に止水と記録。管理会社を介して調査・修理を依頼し、責任の所在に応じた補償を行うことがポイントです。上階・下階双方が協力的に、迅速かつ冷静な対応を心がければ、トラブルの拡大を防ぎ、スムーズに復旧できます。

FAQ

Q. 漏水が発生したけど管理会社に連絡しないで自分で修理してもいい?
A. 管理会社の指示なしに修理を進めると自己負担になる可能性が高いです。必ず連絡してください。

Q. 上階の住人に話しかけていい?
A. 原則、管理会社を通すのが安全です。トラブル防止のため、相手に直接訪問する場合も、話し合いは管理会社介在のもとで行いましょう。

Q. 火災保険で漏水の費用はどこまでカバーされる?
A. 個人賠償責任特約や水漏れ補償によって、下階の修理・家財被害が補償されるケースが多いですが、内容は契約次第です。ご自身の保険内容を事前に確認してください。

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